少人数指導の授業では指導者が一人一人の学力を把握しやすい利点があります。そのため個に応じたきめ細かな指導を行うことが可能です。その子に応じて基礎力をがっちり、活用力をぐんぐん身に付けさせる指導を行うことができます。
喜門岱小学校は、全校児童20名程度の小規模校です。ですから、各学年の人数が2~6名と少なく、複式学級で少人数指導が行われています。
少人数指導のねらいは『少人数の集団編成による学習指導を推進することによって、児童生徒の理解や習熟の程度、興味・関心などに応じたきめ細かな指導の充実を図り,確かな学力を育成する。』です。
子ども一人一人の能力・適性、興味・関心等を把握することにより「個に応じた指導」が行えるように、計画を立てたり、学習を行なったりします。また、興味・関心などに応じた課題を設定したり、指導を工夫したりします。学習の理解や習熟がしっかりできるように、「分かる授業」「楽しい授業」を考えて指導していきます。
複式学級の授業では、担任が直接指導行わない「間接指導」という時間があります。間接指導では、個々のスキルアップを目指すための学習や集団で問題を解決するための話し合いを行います。子どもが自主的に学ぶ力が身に付きます。
小規模校(人数が少ない学校)では、1・2年生、3・4年生、5・6年生が複式学級となり、一緒の教室の中で、一人の担任の先生と学習をします。それが、複式学習です。(1・2年生は、合わせて8名、3・4年生、5・6年生は、合わせて15人までだと、複式学級になります。)
例えば、担任の先生が3年生と学習しているときは、4年生は、その時間の学習課題に自分たちで取り組みます。担任の先生が4年生と学習しているときは、その反対になります。担任の先生と一緒に学習する時間が少なくなる?との心配もあるかと思いますが、子どもたちが、自主的に学習が進めたり、子どもたち同士で話合いが進めたりできるように、指導方法を工夫しています。子どもたちの学習の様子を見ながら、先生は、子どもたちの考えが、より深まるような指導を行っていきます。このような学習を行っていくと、子どもたちは、自分で課題を見つけ、進んで解決しようとする力を身に付けることができます。
人数が少ないことが、逆に多様な意見に触れることが難しい場合もあります。そのようなときは、子どもたちの考えが深まり広がるように、計画的に考え、過去にでてきた児童の考えを活用したり、先生からも様々な意見を出したりしています。
間接指導とは
間接指導は直接指導に対する言い方で、直接指導ができない学年に対して行う指導形態である。また、直接指導を「学習の方法・条件」を共に考える時間とみたとき、間接指導は学習のねらいに迫る「児童の自力解決の場」である。間接指導の意義としては、次のようなことがあげられる。
○ 基礎的な学習方法の定着を図り、個人思考を深めたり、集団活動を充実させたりすることによって、自ら学ぶ力を育成することができる。
○ 児童自身が自力解決を目指す学習であるため、自主性を養う絶好の機会となる。
間接指導の在り方
間接指導は複式指導の特性の一つである。この特性をマイナスの要因としてとらえ、直接指導の谷間にあたる時間(練習や自習の時間)として使うことなく、児童の学習意欲を高め、自主的・協力的に問題解決に取り組む重要な時間と考えなければならない。このような考えに立つと、次のような間接指導改善の視点が考えられる。
○ 学習のねらい、内容、方法を明確につかませる。
・何のためにどのようなことをどのような方法で学習するのかを、一人一人にはっきりと理解させる。
○ 学習の仕方を身に付けさせる。
・学習の手順を明示し、反復練習させる。
・教育機器の操作技能を身に付けさせる。
・各教科の本質に立った学習の手順や方法を理解させる。
・グループ学習を成立させるために、ガイド学習の仕方を身に付けさせる。
○ 学習の手引きや課題プリントを活用させる。
・課題の内容に幅と深さをもたせる。
・練習問題を準備する。
・自己評価や相互評価ができるように準備する。
・学習の補助資料を準備する。
間接指導の留意点
○ 複式指導では、間接指導に伴い、自主学習の機会が多くなることや、短い時間での効果をあげなければならないことから、特に学習方法の定着が必要である。
○ 直接指導から間接指導に移るときの手立てをとる。
○ 間接指導の学習の様子を把握し、次の直接指導に臨む。
○ 間接指導での学習内容を考慮の上、学習方法や形態を決める。
・プリント学習 ・学習者の位置 ・個別学習、集団学習
特認校(少人数指導・複式学習)だからこそできること、取り組みやすいことがあります。
〇縦割り活動
喜門岱小学校では、少人数を生かし、1年生から6年生までの異年齢での集団活動を多く取り入れています。日常的には清掃活動や給食当番、その他にもKタイム(総合的な学習の時間)や児童会企画の全校遊びなどがあります。
こうした活動を通して、高学年は低学年をいたわり、活動の仕方や態度の模範を低学年に示していきます。また、低学年は高学年に感謝し、憧れを持つようになります。
活動を重ねながら、人と関わることに自然に慣れ、人と関わりたい思いを自然に感じとるようになり、社会性や責任感、仲間意識を育てていきます。
〇地域との連携
様々な行事を学校・地域・PTAなどが協力しあい、一体となって行っています。
〇学校と町会と保護者合同で開催する「合同運動会」
〇地域の方々の協力で行われる「資源回収活動」
〇地域行事(お花見会、香川神社祭典)への児童の参加など
11月初旬には、学校見学会も行っております。詳細につきましては喜門岱小学校までご連絡ください。